「絶滅メディア博物館」では平成のバスのアナウンスに使われていた8トラックを展示しています。今はメモリー型になっているので久しぶりに観察してみました。
バスの運転手さんは運転のほかにドアの開閉やアナウンスの操作など右手がとても忙しいのがわかります。

この写真をよく観察してみてください。上に並んでいるレバーがドアの開閉です。前が前扉、後ろが後扉です。その下にある四角い後付けのような装置がアナウンスとスピーカーのコントロールです。装置の真ん中にあるレバーがヘッドセットマイクの出力先の切り替えです。左にすると車内スピーカーに右にすると扉の横についている車外スピーカーになります。真ん中の中立位置はオフです。
そしてアナウンスは右にあるボタンで操作しています。いちばん下に位置する大きめの黒いボタンがアナウンスの再生です。右上に黒と赤のボタンがあります。これは戻しと始発という表記がついていました。操作するところは乗車してる区間では見られなかったのですがおそらくアナウンスのインデックスをひとつ戻すか始発にリセットするためのボタンではないでしょうか?
運転手さんはバス停に近づくとスピーカーを室内にして「停車します」とアナウンス、止まるとドアを開けてスピーカーを車外に切り替え「練馬行きです」とアナウンス、乗降が終わるとドアを閉めてスピーカーを車内に切り替え「発車します。ご注意ください」そしてここで次のバス停アナウンスの再生ボタンを押してウィンカーを出しながら車線に戻ります。
この流れるような作業は見事です。
あなたもバスに乗る機会があったら運転手さんの後の席に座ってこの操作を観察してみましょう。家に帰ってバスの運転手さんごっこを子どもとする時にしっかり教えられるようになるでしょう!
以上、路線バスからお送りしました!
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