1982年に公開された「ブレードランナー」は劇場公開ではまったくヒットせず夏休みの新宿ミラノ座をガラガラにしたほどでしたがその後のVHSやレーザーディスクなどでカルトムービー化して今や伝説のSF映画と言われています。

そんな「ブレードランナー」の広告はスターウォーズ的なドンパチを期待させる煽りがすごく完全なるミスリードでした。しかし時代は1982年、ハリソン・フォードは「スターウォーズ」や「レイダース失われたアーク」のアクションスターでした。

「2020年 レプリカント軍団人類に宣戦布告!」と聞いたらストームトルーパーみたいな軍団とハン・ソロよろしくハリソン・フォードが未来都市でドンパチやると思っちゃうじゃないですか。
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「迎え撃つのは特殊警察の凄腕ブレードランナー」とあり「人間は自らの手で創り上げたスーパーロボット(レプリカント)に超性能を与えすぎたのか!?凄まじい能力を持つ奴らは送り込まれた各惑星で反乱を起こし、次々に地球へ向かった。奴らを判別し、始末できるのはブレードランナーだけだ!」と浜村淳の映画解説もびっくりのアジテーションです!

レプリカントはマジンガーZみたいなスーパーロボットじゃないし。。
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そしてこの記事の表題に行きますが「未来都市に炸裂するSE超大作!」(サイエンス・エンターテインメント)とあります。SF(サイエンス・フィクション)に続く新しい言葉にしたかったに違いありません。それを真に受けて「そうか!SFはもう古くてこれらはSEの時代か!」と思いましたが国電がE電になれなかったようにSEもまったく普及せず、こうして古新聞の遺構にその存在を留めるに至ります。

この新聞広告は私が80年から84年まで金曜の新聞夕刊をスクラップしていたものの中に保存されていました。今見ると煽り放題の映画広告が実に面白いので「大手町の絶滅メディア博物館」の資料コーナーに収蔵してあります。興味がある人は見にてきてください。

以上、1982年7月の新聞広告からお送りしました!


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ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
2017-09-20