東京ザヴィヌルバッハ
@六本木、エレクトリック神社

mclean chanceです。


六本木の隠れ家的なバーで、東京ザヴィヌルバッハのライヴが行われました。


このユニークな名前のユニットは、1999年に結成され、本年で20周年になるのですが、メンバーはリーダーである、キーボードを主に担当する坪口昌恭のアプローチの変化に伴ってメンバーは変わっていきます。



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このバンドのコンセプトは坪口昌恭によるものです。



当初は、菊地成孔(ts,as, ss, CDJ)

五十嵐一生(tp)に坪口を加えた3人のユニットでして、ベイスやドラムは、マッキントッシュのソフト「M」による自動演奏というコンセプトでしたが、五十嵐はアルバム『Hamlet on The Highway』に参加して脱退します。


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五十嵐一生。リリカルなトランペッターですね。

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初のスタジオ録音盤「Hamlet on The Highway』




よって、一般的にこのユニットが知られるようになるのは、坪口、菊地による2人の時代でして、アルバムもこの時代が一番多いです。


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文筆家、大学講師、そして、ラッパーとしても才能を発揮する菊地成孔。


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私が初めてライヴで見たのも、この頃です(今はなき、六本木ピットインでした)。


この時期の最後にパーカッションの三沢泉とエレクトロニクスのnumbが加わり、メンバーが最多になるのですが、このメンバーでは、2008年に『Sweet Metallic』のみが作られ、しばらく活動休止となります。



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程なく、2012年に発売された『AFRODITA』は坪口が全ての楽器を演奏するソロプロジェクト作品となり、菊地は事実上の脱退となります。


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事実上のソロプロジェクト、『AFTODITA』



この時のライヴのサポートメンバーがそのままバンドとなり、名称も「東京ザヴィヌルバッハ・スペシャル」となり、

完全人力のバンドに一挙に変貌し、2枚のライヴアルバムが2014年に相次いで出され、今日に至ります。


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今のところの最新作のライブ盤の2枚。


このように、いろいろな変遷はありながらも、ハンコック、ウェザーリポートを経由し、アフロポリリズムを基本装備したアーバンなエレクトリックジャズである点は一貫しています。


今回のリユニオンは最初期の坪口、菊地、五十嵐久しぶりに集まってのライヴなのですけども、織原良次(b)と守正人(drms)が入っており、要するに、人力ザヴィヌルバッハのリズムセクションに菊地、五十嵐が加わった特別編成による演奏というのが正確なところです。


で、実際に聴いてみますと、いわゆる「懐メロ大会」なのではなく、現在の彼らの音楽が演奏されており、私はむしろその事が好ましく思われました。


特に前半の、MCなしのほぼ演奏の合間もなく連続で演奏されるところが素晴らしく、彼らは現在進行形のミュージシャンなのだという事がよくわかり、要するに回顧などというものは全く不必要なのだという事が今更ながら痛感させるのです、後半が坪口、菊地期の演奏や五十嵐在籍時の唯一のヴォーカル入りの曲の演奏などの回顧的な展開がありましたが、私は彼らにはそういう事をする必要はないと思いました。


アンコールの菊地のラップの入った演奏は、この特別編成の可能性を更に伸ばしていく可能性を感じたのが収穫でしたね。


20年も前から、こんなユニークなコンセプトのユニットが存続しているという事は一つの驚きであり、しかも、未だに変貌しつづけている事にまたしても驚かざるを得ないライヴ体験でした。



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代官山でのライヴのポスターです。

このライヴの追加が六本木で行われたんですね。