2019年3月20日に発売されたローランド VR-1HDの特徴はヒマスタが推し進めてきた「自動スイッチング」をコンテンツ制作に主体的に活用するという手法がメインコンセプトとして採用されている。

それはこれまでローランド製品では「オートスキャン」とされていた機能名称を「オートスイッチング」に変更したことからも見て取れる。「オートスキャン」を「自動スイッチング」を初めて言い換えたのはヒマスタである。その機能名が製品に逆輸入的に採用されたのは面白い。(特にお金はもらってないしコンサルもしてないんだけどね)

そして「自動スイッチング」をさらに発展させる機能として今回のVR-1HDには「ビデオ・フォロー・オーディオ・モード」が搭載された。これがまた実にわかりにくい名前だ。ヒマスタ流に言い換えるなら「音声入力連動自動スイッチング」である。

どういうことか?

これまでの自動スイッチングは秒数を指定できるだけでカメラは1→2→3→4→とループしていくだけだった。このループしかないというスイッチングの手法だけでコンテンツを作るために映画的な切り返し手法を採用したのがヒマスタ神田店だった。人と人が対面した状態で互いの表情を盗むような位置にカメラを置くことによりループしているだけのスイッチングでもコンテンツとして見るに耐えるようにしたのだ。

今回のVR-1HDの「音声入力連動自動スイッチング」はこの制限が無くなることを意味している。そこでついに実現できるようになるのが自動スイッチングによるひな壇型のトークショーである。

「音声入力連動自動スイッチング」はマイクの入力に応じて設定したカメラに切り替える機能である。そのためにはマイク同士の入力感度が明確に違う必要がある。バウンダリーマイクのようなものは向いていない。近距離に2つのバウンダリーマイクを置いても互いのマイクに複数の人の声が混入してしまうからである。もっとも向いているのはイベントなどで使うダイナミックマイクである。並んでいてもしゃべっている人が持っているマイクにしか音声が入力されない。

ヒマスタ高円寺店はカウンターバーのある居抜きのイタリアンをスタジオ化している。カウンター内に出演者が横並びに入りフロアからサイズ違いの3カメで狙うことでテレビでよく見るようなひな壇型のバラエティ型トークショーが出来る(はずだ)

システムマップで見ると理解しやすい。

VR-1HDひな壇トークショーシステム

VR-1HDはHDMIが3系統、XLRが2系統なのでマイクは2本が前提となる。

司会者がマイク1を持って話し、ゲストがマイク2を持って話す。ゲストが2人や3人になる場合はマイク2を使い回すという考え方である。これによりマイク1とマイク2の音声は明確に分離するので各入力があった時にどのカメラにするかを設定すればよい。両方のマイクに入力がある場合やどちらにも入力がない場合はカメラ3にするという設定ができる。これでまるで人がスイッチングしているかのような「音声入力連動自動スイッチング」によるトークショー配信が出来る。

テレビのバラエティに絵面が似ているので汎用性がありイベントにも向いている。

近日このセッティングでテスト予定なので追ってレポートしたい。









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