大林宣彦『HOUSE』

 

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映画のイメージ画。こういうキャッチーな見せ方が当時の日本映画には、ほとんど皆無の才能でした。



大林監督の商業映画としてのデビュー作。


彼の自由な感性とテクニックがここまで爆発した作品は他にはないのではないか。というくらいに自由自在に描かれたファンタジー。


ハッキリと書き割りとわかるようなセットが連発するリアリズムを一切廃した画面構成、自由奔走なキャメラワーク。


いい意味でチープでほとんどマンガと言ってよい絵作りは、今見ても驚異的なすごさです。

 

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登場人物の名前がファンシー、クンフー、オシャレ、ガリというのもかなり人を食ってます。まあ、食われる話なんですけども(笑)。


低予算を逆手に取ってここまで思い切ってデフォルメしきった作りにしてしてしまう大胆さは、心底驚かせられますが、それらがみま見ても全く古めかしさがないのが驚きです。

 

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昭和の高校生はこんなものでした(笑)。



夏休みに、おばの住む人里離れた丘の上にある洋館を、7人の女の子が訪れるという、古典的とも、ベタとも言えるシチュエーションで、女の子が次々と行方不明になっていく。というホラー映画なのですが、大林監督の撮るホラーは、まことにファンタジックです。

 

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ほとんど『13日の金曜日』並みのベタなシチュエーションで好き放題やってます。


動く映像を見せられないのが実に残念ですけども、彼がやりたかった映像技法のありとあらゆるものをコレでもか!というくらいにつぎ込んでおりまして、以後の大林作品にも、彼の独特の画面作りというのは(「大林マジック」としでも言いましょうか)、しばしば散見されますけども、本作ほど、ほとんど全画面にコレを駆使した例はなく、この点は見ていてついていけない人はいるかもしれませんね。

 

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数々の惨殺(?)シーン。

私は大いに楽しみましたが。

古い洋館に住み着いている幽霊に、女の子たちが次々と食われていく。という、文章にしてしまうと、トビー・フーパーとかのグチャグチャデロデロな絵が浮かんで来そうですが、そこをキレイに見せるところが、大林監督の美点ですね。

 

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こういう、ほとんどマンガみたいな表現が満載です。

 

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大林監督の娘さんのアイディアをもとに脚本を作ったのだそうです。キュピーン。


池上季実子や大場久美子がまだ10代の女の子なのも、要チェックなのでした(笑)。

 

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2人とも若い!

 

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南田洋子のお茶目な怪演が光ります。