この記事は東京都の「多摩・島しょ魅力発信事業」の取材として執筆しています。
この記事は、reviews(レビューズ)より依頼した企画です。



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小笠原諸島!ここは東京から1000キロ離れた絶海の孤島!でも品川ナンバーのクルマが走っている東京都の村です。遠いけど東京!東京なのに南国!沖縄や奄美に近い亜熱帯性の気候を持っています!


そして驚くことに小笠原諸島は「世界自然遺産」に登録されています!東京都内に「世界自然遺産」があるってスゴい!


このシリーズ記事では小笠原旅行でどんな時間を過ごしてどんな体験が出来るのか?を時間を追いながらレポートしていきます。今回はいよいよ最終日!船で帰るだけと油断していたら最後にすごい胸熱なシーンに遭遇しました!


5日目(父島)/5泊6日


AM 7:00 ペンションで朝食


前日は揺れる船に9時間もふんばっていた疲れのためベッドに横たわった瞬間に熟睡。朝はスッキリと目が覚めました。ペンションAquaの朝食です。
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昨日の朝は洋風モーニングでしたが今朝は和食!これまたいろいろなものがちょっとずつあってうれしいですね!


AM 10:00 チェックアウトして散歩


朝食後に荷物をまとめギリギリまでガジェットを充電してチェックアウト。大きな荷物はペンションで預かってくれて竹芝行きの「おがさわら丸」が出港する前に港に持ってきてくれるというサービスです。旅人がみな同じ船で来て同じ船で帰るからこそ出来るサービスですね!

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父島のメインストリートは南国の青空でとても11月下旬とは思えません。竹芝行きの「おがさわら丸」は歩いてすぐの二見港から15:30に出港します。14:40頃から乗船を開始するらしいので14時に港に行って荷物を受け取ったりチケットをもらったりします。まだまだたっぷり時間があります。

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そこでまず「小笠原ビジターセンター」に行ってみました。本当は父島についた日にここに来てゆっくり情報を集めたかったのですが今回は初日に母島に移動してしまったので最終日での訪問となりました。

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ここの開館日も「入港日〜出港日」という「おがさわら丸」基準!忙しいときは出港中も夜間もやるかもよ?的なゆるい営業案内がナイスです。


館内は小笠原の歴史民俗博物館としての役割もあり豊富なパネル展示で学べます。

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小笠原諸島の発見はいろいろな偶然が重なりスペイン人に発見されるも上陸しなかったため日本領になったことがわかります。早いもの勝ちって大切!島の名前は1593年に最初に上陸した小笠原貞頼の名前から取られているのですね。

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ジョン万次郎も4回小笠原に来ています。

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黒船で江戸を騒然とさせたペリー提督もその1ヶ月前に小笠原の父島に来ています。この時点で上海への中継地点として島の石炭貯蔵庫を購入したり植民地にする前提でいろいろ動いていたりとペリー提督のやり手っぷりがパネル1枚からも伝わってきます。

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「小笠原ビジターセンター」の展示は1フロアでコンパクトなので30分くらいあれば全体を見られます。ちょっとした図書館も併設されているので興味が出たところをより詳しく調べることも出来ます。


ビジターセンターを出ると海沿いの大神山公園に続きます。ちょうど前夜にアイランドジャズ・フェスティバルが行われていた広場があります。

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海沿いを歩いていくと見晴らしのよいベンチがたくさんあります。

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クジラと親子の像があったり南国風の東屋があったりで気持ちがいい空間です。
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近所のお母さんが小さな子どもを連れてピクニックしていたり学校の授業で泳いでいる生徒がいたりとのんびりしたムード。


AM 11:00 現地でまとめ記事を執筆

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海岸沿いでも特に気持ちよさそうなベンチを見つけたのでここで出港時間までゆっくりブログのまとめ記事を書くことにしました。こちらがこの海岸でiPadで書いて現地から公開した記事です。


冬に小笠原旅行を考えてる方はこの記事をどうぞ!


PM 1:30 二見港へ移動

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ブログ記事が思いのほか大作になってしまいランチする時間もないままクジラの像がある二見港に移動することになりました。ターミナルは帰りの旅人とそれを送る人で賑わっています。ペンションの人とも再会し荷物を受け取ってお礼を言ってお別れです。


このターミナルはお土産ものの売店などもあるんですが小さくてそんなにいろいろありません。モノより思い出!が小笠原の文化と言えます。

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船に乗り込むとたくさんの人が甲板に集まってました。

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下を見ると到着した時の出迎えの人の倍くらい人が集まっていました。和太鼓なんかもドンドンと鳴っていてちょっとしたお祭りのような感じに高揚しています。


PM 3:30 「おがさわら丸」出港


「ジャンジャーン」という銅鑼の音が船の出港の合図です。スクリューが回りゆっくりと船が岸を離れていきます。見送りの人はみな思い思いに手を振り「また来てねー!」「さようならー」「元気でねー!」と声を上げます。なんか胸が熱くなってきます。

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自衛隊の人でしょうか?白い制服で帽子を振る姿も素敵です。家族や同僚としばしのお別れなのでしょうか?

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和太鼓には「祈 航海安全 皆再会」と書いてあります。

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島民みんな集まってるんじゃないか?というくらい岸壁には様々な人が手を降っています。「おがさわら丸」が島の生活のすべてを決定づけていることを実感するシーンです。

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甲板の人たちも「ありがとー!」「また来るねー!」と叫んでいます。船はどんどん離れていきますから声もどんどんかき消されるので大きく叫ぶようになっていきます。それだけでも感動的なのですが二見港を離れていくとさらにすごい光景になりました。

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港から船という船が「おがさわら丸」を追いかけながらどんどん集まってくるではありませんか!まるで「マッドマックス 怒りのデスロード」で砂漠を砂ぼこりを上げながら爆走する改造車の群れ!みたいな絵です!

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そしてよく見るとたくさんの人が船の上から手を降っています。これ父島の海のアクティビティでドルフィンスイムやホエールウォッチングに連れて行ってくれた船なんですね!だからよく見ると自分が乗った船も!ああ!あの船長だ!あの女の子だ!

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さらに海岸では消防車が放水してたりします!出初式みたいな風景です。これも見送りの儀式なのか??

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そして「おがさわら丸」側に近づいてきた船がエンジンを止めたかと思うとスタッフが「また来てねー!」と次々と海にダイブ!なんという体を張った見送り!


これ安全のため一隻づつ近づいてきてしっかり止まってダイブしてます。


さらにダイブしないけど船の上で逆立ちして足でバイバ〜イとやる人もいます!


これは記憶に残る!圧倒的な感動です!

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こりゃまた小笠原に来たくなるよ!いろいろな交通手段がある場所ではこうも熱くならないんじゃないでしょうか?「おがさわら丸」だけが島を支える唯一の定期旅客船であり家族も旅人も食料も物資も全部運んでくる。空路がない小笠原独特の事情がこの感動の見送り風景を生んでいるとも言えます。


PM 4:00 2等寝台(エコノミーベッド)


行きは雑魚寝型の2等和室(エコノミー)でしたが帰りはひとつ上のランクである2等寝台(エコノミーベッド)にアップグレードしてみました。価格差は3240 円です。

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ブルートレインなんかのB寝台に近いでしょうか?階段があり左右に2部屋づつ4部屋がひとつのユニットになっています。

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上段はカーテンを開けるとベッドが開放的です。

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下段は入り口だけカーテンで奥は壁です。閉所恐怖症な人は上段の方がいいかもですね。

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今回は下段ですが抗菌マットレスがひかれておりライトとコンセント、ハンガーと小物入れの小さな網棚があります。

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コンセントがあるのはうれしい!ここにUSB充電器を接続してスマホやモバイルルーターやタブレットを充電できます。和室もコンセントはあるんですがひとりひとつというわけではないので寝台クラス以上のありがたさですね。

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船で荷物はどうするか?問題ですが6クラスあるうちの下の3クラス「特2等寝台(プレミアムベッド)」「2等寝台(エコノミーベッド)」「2等和室(エコノミー)」は鍵がかかりません!だから荷物は誰でも持っていけます。不安な人は自転車用のチェーンキーのような物を持ち込んでくくりつけるみたいなことは出来ます。


カメラとか高価な機材をたくさん持っている人は「1等室(スタンダード)」以上の個室にすることをオススメします。自分の場合は今回かなり身軽な装備で来ているのでそれほどセキュリティには神経質にならずおおらかにベッドの奥に荷物をまとめておきました。

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そして船内は島では使っていたサンダルを履いてウロウロします。トレッキング用に持ってきた靴をベッドの下のところに置いてカーテンを閉めておくと在室してるように見えます。おおらかなセキュリティですが気持ちの問題です。


PM 6:00 船内レストランで夕ごはん

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海岸でブログを書いていたらランチを食いっぱぐれたので船内レストランが開店したらすぐに行って「カツレツ」をいただきました。こちら1280円です。

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それに小皿とビールなんか頼んだら結構な値段になってしまった!まぁ船のレストランが高いのは仕方ありません。山の上の自販機が高いのと同じです。

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船の自販機はどうか?というと350mlの缶ビールが240円だからそれほど高い!という感じではありません。呑兵衛の人はレストランで定食だけ食べてあとは自販機で酒を買い自分のベッドか飲食物が持ち込み可能な「展望ラウンジ」や喫煙も可能な「ミニサロン」で飲むのが良さそうです。

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PM 8:00 エコノミーベッドで晩酌


自販機で買ってきた缶ビールとハイボールとくるみミックスで晩酌です。でもこれ網棚なので缶を一度開けると置き場所に困ります。抗菌マットレスもふわふわしてるしクルマの缶ホルダーみたいの欲しくなります。

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足元はこんな感じです。入り口のカーテンは幅40cmくらいです。全部がカーテンじゃないほうが心理的に落ち着くというタイプの人は下段がオススメです。上段はブルートレイン感が、下段はカプセルホテル感があるという感じですね。


夜はゆっくりベッドでタブレットにダウンロードしたAmazonプライムの映画を見ました。ヘッドフォンをしてほろ酔いで見る日本映画はちょっとした名画座です。映画が終わって眠くなってきたらJazzを聞きながら就寝です。


6日目(船中)/5泊6日


AM 7:30 レストランで朝食

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なんとなく静かだった夜も明けて朝になると周りが起きてくるので自然に目が覚めます。腹が減ったのですぐにレストランへ!朝食はお皿ごとにピックアップして自分の好きなモーニングを作ります。卵料理の中にスクランブルエッグという選択肢がないの惜しいなー。やっぱり朝はスクランブルエッグにケチャップがいいんだけどな〜。


AM 10:00 緊急開催の船内ライブ


朝食をとって甲板で外の空気を吸ってベッドでゆっくりしていると船内放送がかかりました。「10時からレストランで無料のジャズ・ライブを開催します。皆さんぜひおいでください。」というアナウンス!これは!


そうです!2日目の夜に父島で見た「アイランド・ジャズ・フェスティバル」のミュージシャンが同じ船に乗っていたんですね。行きも帰りも同じ船が基本の「おがさわら丸」ですから帰りに時間あるからせっかくならライブやっちゃう?というノリになったに違いありません!これはうれしいサプライズ!

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レストランに行ってみたらびっくり!満員!夕ごはんや朝ごはんのときは1/3もお客さん入ってなかったけど今度はびっしりです。思わずパノラマで撮ってしまいました。

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レストランの中央はちょっとだけステージになっていますが揺れるので演奏するのも大変そうです。朝からいい感じの演奏を聞いて皆さん楽しそう!

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このライブは「おがさわら丸」を運行する小笠原海運がスポンサードしているらしく偉い人も挨拶していました。部屋着だから全然偉そうに見えないのがまたナイス!

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PAの人も床にミキサー置いて整音しています。パッと持ち寄って出来ることをやる!みんなで楽しむ!そんな感じが伝わってきて船内は楽しい南国ムードです。


PM 3:00 東京湾

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ベッドでのんびりして下船のための荷造りをして甲板に上がると風が超肌寒い!当たり前ですが夏から冬に帰ってきたわけですから東京の衣服に着替えないと!と戻って厚着しました。

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東京湾に入ってくるとコンテナ用のクレーンやお台場にある船の科学館が見えます。

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こうした港の風景も船側から見ることは少ないので甲板の両側を行ったり来たりしながら写真を撮りました。

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しばらくするとレインボーブリッジの下をくぐります。いつもはゆりかめもで上を通っている橋を下から見るのも面白いものです。橋をくぐると10分くらいで竹芝埠頭に到着です。

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PM 3:30 竹芝埠頭に到着


こうして長いようであっという間の小笠原諸島 5泊6日の旅が終わりました。5泊と言ってもそのうち2泊は船中泊ですから感覚的には3泊4日です。


自分が住んでいる東京都なのに気候は南国そのもの!世界自然遺産のユニークな自然に触れたりイルカと一緒に泳いだりクジラを追っかけたり毎日が非日常の極み!


小笠原は夏が繁忙期ですが今回のように冬でも海のアクティビティは充分楽しめるしホエールウォッチングは今の時期ならではなのでオススメです。


この21世紀に空路で行けないという不便さが逆に「おがさわら丸」を中心としたユニークな島のライフスタイルをつくっていて次は家族連れで行きたいと思いました。


記事を読んで小笠原に興味が出た人はこちらのサイトもどうぞ!


(おしまい)

(小笠原5泊6日レポート:1日目2日目3日目4日目5日目


このシリーズの書き手紹介:川井 拓也(ヒマナイヌ)


マルチカメラ収録&配信ユニット「LiveNinja」として全国のイベントやシンポジウムを飛び回りながらライフログ型ブログ「himag」で情報発信中!3年で4200本の記事を執筆した。神田に対談専用ライブ配信スタジオ「ヒマスタ」をつくり自然会話の可視化にも取り組んでいる。

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