マルチカメラ収録&配信LiveNinja主宰のヒマナイヌ川井です。今回はマルチじゃなくて1カメ!しかも360度ライブ配信です!人も電波もたくさんの屋内競技場!さぁ?どうするか?



「insta360 ONE」はiPhoneに外付けカメラとしてLightning接続して使うので有線LANが使えません。iPhone自体はLightningでUSBアダプターを使えば有線LANに接続できますがそのLightningをカメラに使ってしまうからです。そもそも有線では自由自在に動いてレポートできないので今回の企画が成り立ちません。

360度ライブ配信のビットレート設定は2/4/6Mbpsがアプリから選べます。最高ビットレートの6Mbpsでも粗さが目立つ360度配信ですから2Mbpsでは見るのもつらいテスト結果に。。

6Mbpsのビットレートで安定して送るには3倍以上の帯域があるWiFiに接続する必要があります。モバイルルーターなどでも環境がよくて上り10Mbps程度ですから今回は光回線を会場にひいてそこからパワーのあるWiFiルーターの5Ghz帯をステルスSSIDに設定しライブ配信するiPhoneのためだけに設置することにしました。



WiFiルーターは8本のアンテナを持ち5Ghzを2波出せるTP LINKのC5400を使うことしました。これが実にでかい筐体でMacMiniより大きく重いです。設置は水平を保たないと8本のアンテナがパフォーマンスを発揮できないということで三脚につけるノートPC台に設置することにしました。


多くの人が周りを動く安全対策のため板自体に入念にタイラップで固定します。



設置して動作確認を行ったあとは感度の測定です。今回はキャスターが自由に動きながらライブ配信したいという案件。しかし電波の届かないところに行くとライブ配信は切断されてしまいます。「insta360 ONE」アプリ経由のfacebookライブは少しでもWiFi電波を見失うとライブ配信は切れてしまい同じURLで復活できません。



そこで事前に電波感度を調べます。これには「WiFi SweetSpot」というアプリが役に立ちます。使用するSSIDに接続した状態でスマホを本番のように動かしながら電波が弱いポイントをチェックします。そこをどう乗り越えて次のポイントに行くかをシミュレーションして演出サイドに伝えリハーサルを行います。競技場では特に1階から2階に上がる時のコンクリート壁が電波が切れやすいことがわかりました。

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「insta360 ONE」は視聴者がデフォルトで見ることになるA面をキャスター側に向けてセッティングします。4K UHDというロゴがある方がA面です。ライブ配信をすると録画データはFacebookに残りますがカメラ本体のマイクロSDには残りません。これは仕様なので仕方がないのですが万が一ライブ配信が落ちた時に現場で面白いことが起こっていた場合にどこにも映像が残らないことになってしまいます。



カメラ本体にさえ録画が残っていればあとで切り出して編集しアップロードするなどのフォローアップが可能です。そこでもう1台の「insta360 ONE」をローカル録画用に設置します。ライブ配信とローカル録画は解像度も画質も違います。目線は少しズレますがバックアップとして重要です。



また底絵と呼んでいる360度カメラの下にある丸い画像はローカル録画の場合は画像を選んで入れ込むことが出来ます。ライブ配信の場合はこれがありません。そこで物理的に丸い底のパネルを作り一脚に設置します。演者の背の高さによって柔軟に高さが変えられるようにマイクフラッグにパネルを固定して一脚に通します。マイクフラッグはゴムの力で固定されているので好きな位置に気軽に固定できます。






こうしてセッティングしたライブ配信キットを本番ではキャスターひとりが持ってレポートしながら移動するわけです。外部マイクは使えないので「insta360 ONE」の内蔵マイクを使うことになりますが話者と近いこともありかなりの騒音環境でも話し言葉はクリアに聞こえます。渋谷スクランブル交差点や品川駅港南口コンコース、新橋SL広場などでの騒音テストの結果も良好で今回GOサインが出ました。



こうして「insta360 ONE」を使った(おそらく)日本初の商用利用360度ライブ配信がフェィスブックナビにて「グラチャンバレー2017」開催中は毎日18時から行われています。アーカイブも残るので興味ある人はこちらのページからご覧ください。

以上、東京体育館からお送りしました!


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