こんにちは!ボストンの中川です。

La la landは、公開されてから、評判はずっと高かったのです。

ですが、アカデミー賞授賞式前授賞式前は特に 
一般人から、酷評されることが、多く見受けられました。 



ストーリー性がないとか、

ただ、昔の映画をパクっているだけじゃんとか、

主人公同士なぜ、惹かれあっているのか、わからんなどという
理由です。
 


しかし、La la landの内容自体が、
悪いのではない!と、私は思うのです。
古き良きアメリカの時代のように、強くないアメリカで、
国内問題が山積み、政治的にも怒りたいこと、
落ち込むことが多い現在、
アメリカ人は、すっかり自信をなくしてしまったのではないか


そして、その自信喪失からくる歪んだ感情が

La la landを全否定してしまうという行動に
繋がっているというのが
私の勝手な分析です。 
 

だから、眩しい、キラキラっとした、
La la landみたいに、バリバリ、ハリウッド系映画を見るだけでイライラしちゃう訳で。

でも、ハリウッドバリバリ映画を否定することは、
アメリカ人にとって、自分たち自身を否定することではないかと
私は思うのです。
 
こちらの、知識人層の方々は、いわゆるハリウッド映画をちょっとだけ、小馬鹿にして、
ドキュメンタリーとか、人種、人権がテーマの映画を素晴らし~いと絶賛する傾向にあります。

でもね。ハリウッドあってのアメリカでしょって、思うのです。

人権をテーマにすりゃそれでいいの?
トランスジェンダーの主人公の映画は、

どれも、自動的にクリエイティブってことになっちゃうの?
なんか、その発想は、
 あまりに短絡的っていうか。
 
やはり、いいものはいい。大切にしてほしい。
ハリウッドを中心とする業界のあり方、層の厚さは、想像をはるかに超えてました。
層の厚さがあるから、
バリバリ、典型的なハリウッド映画だって
斬新なSFものだってつくれちゃう。
そんな土壌があって初めて
人権、ジェンダーをテーマにした独立系映画も
一般的に広まるチャンスを得られる訳で。

そもそも、演劇や映画論は、
もう文学そのものじゃないかってくらいの扱い。
なんか、どさくさに紛れて、いいもの、大切なものを守ることと、
権利とかを主張する場を混ぜこぜにしちゃっているような、、、、

最近のアメリカの傾向、素直じゃなくって、なんだかな、、、と思ってしまいます。

Moonlightは、美しく素晴らしい映画だと思いますが、

他にも、 あのジャンルなら、
素晴らしい映画は 
多くあるのになと思わないでもない、、、です。 
 

アカデミー授賞式のときだけ、白人ばかりって言われちゃったから、
表面だけ取り繕ったみたいに、
賞をあげちゃったみたいに
見えなくもないと思いました。
 
 
だって、、、トップの映画制作陣って、
白人男性率、高いっていうのは、
もう、紛れも無い事実で、変わるわけがない。

結局は、変えたくてもかえられないのです。
 
そして、今回のLa la landじゃなくて
Moonlightが、アカデミー作品賞受賞したのは、
独占している白人の人たちの自信のなさの表れなのかなと、感じました。
とはいえ。
今、La la landが受賞していたら、
それはそれで
かなり騒ぎになっていたとは思いますが。

 

こんなに真剣に沢山の人が、身を粉にして、
演劇したり、独立系の映画を作り、
脚本を死ぬまで書く人がいるところって、他にある?
アメリカ以外、無いと思う。 
写真は、アカデミー授賞式前夜、

毎年開催される
The Art of Production Design: A Panel Discussion with the Oscar Nominees
舞台美術(Production Design)でノミネートされた作品の

美術監督(Production Designer)と、美術助監督(Set Decrator)の2人ずつ、 
ほぼ、全員参加する、今年のパネルディスカッション様子。

気が弱くて、皆様が出演している時の写真が撮れなかった。。。
何やってんだろう、本当に。


The Art of Production Design, 2017

LAのEgyptian Theaterにて。 



Egyptian Theater, LA


徹夜に徹夜を重ね、宿題の合間をぬって、
なんとか、訪問した
LAの短い滞在のことは、別の機会に詳細書きますね。 


私。

ちなみに、私は、大学では、映画制作の中では、舞台美術を専門にやってます。 

卒業制作は、メディアアート作品として、制作する予定です。 

てなわけで、
ボストンに留学中の、中川がお届けしました。 
(3/13/2017, 修正しました。イベントの詳細の続きはこちらから