家電量販店のプロジェクター売り場って何であんなにやる気ないんでしょう?テレビ売り場のはじっこのほうにあって台数も少ないし高い棚とかに設置してあるからメニューとか触って見られないし。そもそも展示してあるメーカーも限られているから比較にならない!直販系のメーカーのプロジェクターはなおさら大変!ショールームも満足にないからリサーチが大変!

そんな時にレビューズがBenQの最新フルHDプロジェクターのレビュアー募集してたんでこりゃいいや!と思って申し込みました。自分的にもちょうど事務所を引っ越したばかりでイベントのできる配信スタジオを構築中だったんです。だから届いた翌日からイベントに使うためにフル稼働!させました。

プロジェクターというのは大きくビジネス系とホームシアター系があって前者は明るい会議室でも使える光量優先なタイプ。でもファンの音も大きく高熱になりがちです。後者は光量は抑えめだけど動画のために最適化された画像エンジンが積んでありボディは大きめ、その代わりに静音性を追求してあるものが多い感じ。今回借りたBenQのHT3050もホームシアター型です。ボディは白で前面パネルがiPhoneのシャンパンゴールドっぽい高級感溢れた感じ。

端子は背面に集中しており左右にスピーカーがついています。HDMIは2系統、VGAが1系統、コンポーネントとコンポジットや音声のRCAもあるので古い映像機器もつなげます。音声出力はステレオミニのオーディオジャックのみ。RCAオーディオや光端子はないのでいちどプロジェクターに入れた信号から音をとりだしてオーディオに送るというよりAVアンプやHDMIセレクターなどで音声をオーディオに送りプロジェクターには映像のためだけにHDMI接続という使い方が良さそうです。プロジェクターについてるスピーカーはオマケ程度のものが多いのにこいつはステレオで20wもあるのでかなりの音量が出ます。
 
プロジェクターをどう部屋に設置するかですが、棚に置いたり天井から吊るすなどが一般的です。うちの場合は三脚を使います。なんで三脚かって言うとアングル調整がしやすいからです。もともとカメラを載せて繊細なアングルを決めるための道具である三脚は実はプロジェクター台としてもぴったりなんです。ただしこのプロジェクターは3.6キロあるから三脚も業務用カメラを載せられるリーベックのRSシリーズを使います。三脚にはそのままプロジェクターを載せられませんがサンコーから出ているノートパソコン用の三脚デスクを使います。これは譜面台のようなカタチの三脚穴の空いた金属プレートです。これを三脚プレートに固定し雲台にとりつけます。

この三脚デスクは板の先端が直角に折れていてノートパソコンがずり落ちないようになっています。プロジェクターの先端をこのように角にひっかけるようなカタチで設置します。こうするとプロジェクターの前足や後ろ足のネジでチマチマと高さや傾きを調整する必要はなくなります。三脚の雲台で水平を出したらあとはパン棒で微調整できるのです。これ革命的にプロジェクターのセッティング楽になるので真似してみてください。三脚は固定されしっかり出来ればいいので現役を退いた古い三脚でも大丈夫です。

この三脚デスクはA4サイズまでのノートパソコンの対応してるんですがHT3050を乗せるとぴったり!というか超ギリギリ!後ろの足がはみだしそうなくらいに踏ん張っているのがわかります。

写真で見るとズリッ!って落ちそうに見えるんだけど意外に大丈夫!そもそも三脚なので左右にガクッと傾いてプロジェクターが落ちるということは構造上あり得ません。

この型番シールはテプラで自分で分かりやすく貼ったものです。商品についてるわけではありません。ボディの真ん中よりの少し奥まったところにレンズがあるので位置合わせはしやすい感じでした。右に見える半透明の部分は環境光センサーで部屋の明るさに応じて輝度を自動調整してくれます。

電源を最初につけるとプロジェクターをどのような位置に設置するの?と聞いてきます。使ってみてわかったんですがプロジェクターって机に置いて少し上に向けて投射した時に最適になるように角度がついてるんですね。だから天吊ではないけど高い位置から投射すると少し台形補正が必要になります。まさにこのイラスト通りに光軸は投射されているイメージです。テーブル置き、天井吊りだけではなくリアプロジェクションにも対応しています。

次にメニューの言語を選びます。日本語ももちろん対応しています。

台形補正はこの価格帯のプロジェクターだと上下補正しか出来ないものが多いんですがHT3050は左右の補正も出来ます。左右に補正できるということはスクリーンのセンター軸からずれて設置してもいいことを意味します。これだけでプロジェクターの設置自由度はかなり上がります。

メニューは必要最低限のものに絞ってシンプルにする「基本」と調整項目が細かく出る「詳細設定」から選びます。もちろん「詳細設定」で試します!

そこでメニュー階層を見ていってびっくりしたのがテストパターンのオンオフがあることです。ビデオカメラで言ってみればカラーバーの表示みたいなもの。よくイベントの仕事をしているとお化けみたいなプロジェクターを搬入してテストパターンを表示して裏方さんが調整していることありますよね。これが自分の家でも出来ちゃう!パターンはグリッドだけだけど最初の設置の時にこれがあるとないとでは大違いです!

このテストパターンがあるおかげでプロジェクターの映像の上下左右を自分が投射したい部分にぴたりと合わせることが出来ます。プロジェクターは業務用の三脚の載っているので微調整もパン棒を使って繊細に出来るし水平もきっちり調整できます。素晴らしい!!!仕事してるみたい!

そしてこの写真見てください!ビジネスプロジェクターなんかだと黒い部分、つまり信号のない部分も壁に映すと白っぽく浮いてしまうことが多いですよね?このプロジェクターは黒いところはもう壁そのものです。余計な明るさがまったく出ない!これはDLP形式という映画館のデジタルプロジェクターと同じ形式だからなんですね。液晶方式ではむつかしい性能です。

今回は横3mの壁に投射することにしたのでスクリーンサイズは16:9で140インチになります。スピーカーと天井のギリギリまで画面にして迫力ある画面サイズに設定しました。テレビってどんなにがんばっても家では50インチが限界だから140インチって本当に楽しみ!ちなみに右の壁にかかっているロールスクリーンが80インチですから140インチがいかにデカイかよくわかります。市販のスクリーンはだいたい120インチが最大でそれ以上は特注になったり業務用になったりします。まさに映画館仕様!

ちなみにHT3050は明るさが2200ルーメン、コントラスト比(画面の白から黒までの階調の数)が15000:1です。この数字はホームシアターのプロジェクターとしては控えめです。もっと明るくてコントラスト比が高い機種はあります。ただそれらはだいたい20万円オーバーです。10万円でフルHDとなるとこのスペックはかなりすごい!

付属のリモコンも本体と同じ白なんですが自照式でオレンジ色に光ります。部屋を暗くしていることが多いのでこれはとても便利!Blu-rayやDVDプレーヤーのメーカーを登録して操作することも可能です。ボタンの押し心地もいい感じ。学習リモコンとしても使いやすそうで得した気分です。

メニューでスゴいなと思ったのがスクリーンを使わずこのように部屋の壁に投射する人のための補正メニューです。なんと壁の色がイエロー系かピンク系かを選ぶと投射する映像のホワイトバランスを補正してくれます。気がきいてる!!

上下左右の台形補正がついているのでプロジェクターをオフセットレイアウトしてみました。こうすると真ん中を全部客席にできるのでスペース効率がとてもよくなります。

こうして三脚の乗せたプロジェクターを端に寄せてセッティング!あとはキャンプ用の椅子を観客席にして140インチホームシアターの完成です!ではテストパターンを消して早速何か映像ソースを写してみましょう!
 
映像はAVアンプにFireTVやPS4などをつないでテストします。HDMI入力は2系統あります。信号のある方を自動で感知して切り替えてくれます。その時にどんな解像度で入ってきているかを表示してくれます。少し前のAppleTVは1280☓720と出ますし最新のFireTVはこのように1920☓1080とフル解像度であることがわかります。その下にあるのは映像のモード名です。Cinema(Rec.709)については後述しますが今回いちばん気に入ったポイントのひとつでもあります。
 
PS4をつないでメニュー画面を出すと壁一面に140インチの大画面が広がります。部屋のライトをつけてあっても充分な光量!2000ルーメンは暗いかな?と思っていたけどまったく問題ない光量です。写真ではスクリーンが飛んでいるように見えますがこういうのスクリーンに合わせると部屋の状況わからなくなってむつかしいところです。実際はめっちゃシャープで綺麗です!
 
こちらはセミナーで使った時の様子で部屋のダウンライトをつけたまま使っています。それでもまったく問題ない光量!というか明るさを1から100の50で使っていてもこの明るさです。
 
この日はバッファローの「おもいでばこ」のイベントだったのでHT3050の上に映像ソースとしての「おもいでばこ」が何台も置いてあります。プロジェクターだから上は熱いんじゃないの?と思うでしょ?最近のDLPプロジェクターは放熱が素晴らしいのでそれほど熱くなりません。HT3050はファンが左右についてるんだけどエコノミーモードにするとほとんど片方しか回っていない感じでした。だからすごく静かです。会議で使うようなファンのうるさいプロジェクターを連想すると限りなく無音に近い感じです。

光源をもろに撮影するとこんな感じです。DLPなのでこの光に熱は感じませんが直接見ると眼にもカメラにもよくないので良い子は真似しないでくださいね。

昼間の部屋で見てもこのとおり!って「THIS IS IT」見てるところなので画像はボカしましたが明るく鮮明で色も自然です。よっぽど面積が広い窓の部屋でなければ2000ルーメンでも問題ないということが今回よくわかりました。
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そして今回のHT3050でいちばん驚いたのが色の美しさです。テレビもそうですがプロジェクターも色や明るさ、コントラストをいろいろ調整できる機能があります。あとリビングモードとかシアターモードとかナイトモードとか。それらはユーザーが多様な環境で使いやすいようにということでメーカーがパラメーターを仕込んでくれているものの、本当にこれ映画やアニメを作った人の意図に沿ってるの?という疑問も湧いてきます。いろんなパラメーターを調整しているうちに何を基準にすればいいかわからなくなってくるんですね。ところが HT3050はそこにREC.709という国際基準を搭載してきました。これはBlu-ray映像が基準としている色域・ガンマ値のことで映像制作者の意図を忠実に再現するものです。リモコンでモードをCinemaにするとこのRec.709がオンになります。

これが本当に美しい!映画、ドキュメンタリー、ミュージックビデオなどいろんなソースで試してみましたが、何を見ても素晴らしく自然な色なんです。10万のプロジェクター?と思って舐めてたんですが本当にすいません!これ欲しいです!

実際このHT3050を使って短期間にいろんなイベントをやってのべ50人くらいの人に見てもらいました。みんなだいたい「キレイ!これいくらのプロジェクター?」って聞いてくるんですが「BenQの10万のやつ。2000ルーメンのコントラスト比15000:1だよ。」って答えるとびっくりします。「これで充分じゃん!ってかこれいいわ!」って。

実はこのレビューをする前にエプソンの22万のプロジェクターを予約していました。それは3000ルーメンで30000:1のコントラスト比なんです。カタログスペック上はHT3050より上です。でも値段は2倍以上。毎日このプロジェクターの映像を見ながらイベントを開催して部屋の明るさを変えたり映像ソースを変えたり開催時間を変えたりしてテストしてきましたが不満がまったくない。。。10万のプロジェクターでこのクオリティなら資金が節約できる。そう考えエプソンをキャンセルしました。ステマじゃないですよ!本当です!そして浮いた12万を5.1chのドルビーサラウンドアンプとスピーカーに充てることにしました。いやー、ほんと今回借りてよかった!

というわけで10月正式オープン予定の「ツカパー101」ではBenQのHT3050がいつでも体験できます!美しい映像を楽しみながら持ち寄った美味しいものを食べて人と人が仲良くなる。そんなスペースの中心ガジェットとしてエプソンを差し置いてまさかの採用です! 

HT3050があることで「ツカパー101」の楽しさは格段に上がりました!特にスポーツ観戦なんかは盛り上がります!残像が少なく早い動きがシャキッと出るDLPならではの映像はスポーツバーで観戦してるような気分です。ぜひみなさんも10万で驚異的な映像を作り出すBenQ HT3050の映像を体験しに来てくださいね!

以上、ツカパー101からお送りしました! 

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