生と死の誤字では?と思いましたか?これでいいんです!

新文芸座の若尾文子特集を増村保造監督作で観に行ってたまげました、この映画!

ものすごい面白い!!

シリアスな映画でもカジュアルな映画でも面白い!を最上級の褒め言葉として使っているのですが、

「赤い天使」ヤバイです!

物語を要約すると戦争中の最前線でインポになった軍医を若尾文子が男にするという話です!

。。。。いろんな方面から怒られそうですが、本当にそうなんだから!

野戦病院で運ばれてくる負傷兵をもうダメだからほっとけというのとまだ生きられるかもしれないから足切断しろと軍医がマーキングするところから映画ははじまります。

そこに配属された若尾文子が麻酔なしで足をノコギリで切断される負傷兵を抑えます。切り取られた足が傘立てみたいにドスドスとゴミ箱に。凄まじいオープニングです。

私はそれほど日本映画に詳しくないのですが増村保造という監督は陸軍中野学校を見て以来のファンです。

なぜかというと演出がドライなんです。(モノクロ時代はね)古い日本映画を見てると演歌っぽくねちこい演出多いじゃないですか。この監督はえ?そこサッと行っちゃうの??とか、え?え?みたいな感じで進むんです。

この「赤い天使」もそんな感じで、戦場の凄まじい現実と両手がなくなった負傷兵が若尾文子の看護婦に手コキしてくれ!と頼むシーンが平然と並行していきます。見てて呆然としました。

この綺麗事じゃないリアリティがスゴいんです!!

戦場で死に近づき性に飢える男たちとそれを癒す若尾文子!!

1966年制作の映画ですが今見てもまったく古さを感じさせない傑作です。

TSUTAYAにあったらぜひ見てください!!

以上、新文芸座からお送りしました!

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